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 先日図書館から予約本が入りましたとの連絡がきたので、早速行ってみた。息子のところへ行く道中読もうと思っていたのだ。それは内館牧子の「必要のない人」の大活字本シリーズだった。まぁ~問題ないだろうと思っていたのだが、渡されてびっくり。本当に字がデカい!中学の教科書くらいデカい!ハードカバーでなかったのが救いだ。「これでハードカバーで、挿絵なんかあったら絵本ジャン()」と娘に笑われた。早々に返却も考えたが読んでみると…とても楽なのだ。そういえば友だちが見せてくれたラインの字、めちゃくちゃ大きかった。「『ママはこのくらいが良いよ』と子どもが設定してくれて…」と話していた。友だちのラインは一番大きな字にしているため前後の文が把握できない。これが難点だが、読み易かった。

 そういうわけでこの本は短編集でサクサクいけた。道中で読むからやめておこうと思いつつ、もう1つだけもう1つだけ…と読みだしたら止まらなくなった。遠足のお菓子を買ってきてちょっとだけ、ちょっとだけ…と食べて、当日持って行くおやつが無くなるという様に行く前に読み切ってしまいそうだ。タイトルから必要とされなくなった老人の生きざまかと思いきや、中年男女の

生きる葛藤が描かれていた。昔は恋や結婚を戸惑う20.30代のトレンディードラマに夢中だった。しかしその域を超えると今度は40代の不倫を交えたドラマに嵌ったこともあった。それを超えていくとどのドラマも物足りなく思えて見なくなった。そんな中この本は主人公の歳を重ねる不安と葛藤に凄く共感して、グイグイ読めてしまうのだ。4050代なんて「このままでいいの???」と悩んだ。子どもが学校に行きだして自由な時間が増え、漠然とした日々の中、怠惰な生活を送り、バカになっていきそうな虚無感を抱いていた。近所のママ友との噂話や嫁姑の愚痴に相槌を打つのも飽きてきた。そんな話に時間を費やした後は虚しさだけが残った。その頃広報誌に載っていた「日本語教師養成講座」に参加し、日本語教室で教鞭をとることになった。それがあったので離婚した後高校で国語教師をし、子どもたちを育てることができたのだ。国語教員資格はもちろん大学時代に取得したのだが、それだけでは教壇に立てなかったと思う。あの頃は多忙な毎日だったけれど、充実していたなぁ。子どもと母親と4人で暮らしていたあのマンションを見ると「私って頑張ってたじゃん!」って涙が出そうな熱い気持ちになるのだ。人は幾つになってもどんな状況下に置かれてもアオハルがあるんだよね。そしてその時を懸命に生きると後から懐かしい思い出となって糧となるんだな。





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