アグラオネマ カーティシー

10月になっても、いまだにエアコンをつけている。今年の夏は…長い。この2ヶ月目が回るくらいの慌ただしさだった。忙しいことは充実していて良いことだ。することがなくただ漠然と日永に過ごしていた時は“私どうなっちゃうんだろ”と後退していく自分が恐ろしくなった。近所の人とうわさ話に明け暮れる日々。うわさ話も近所のネタが尽きたら家族のこと、それでもネタに尽きたらワイドショー並みの下世話なネタに尽く。そんな日の終わりは虚しい空気が充満して後悔ばかりだった。だから日本語教師をしたり学校の教壇に立った。今は自営業を手伝い、夫の暴言を聞き流しながら過ごしている。息子も新しい職場に充実しているのか、観葉植物のアグラオネマを育てているようだ。心に余裕ができたのだろう。ペットを飼ったり、ガーデニングをするのはそれなりの手間が掛かる。でも手間を掛けた分愛しさも募るのだ…。そうやって君も育てたんだぞ！息子ちゃん(笑)。でも私は植物の孫より、あなたの遺伝子を継ぐ人間の孫が欲しい。

　今日も仕事から帰ってアグラちゃんを愛でながら一服しているのかもしれない。

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